投資で失敗する人

★★ウォーレン・バフェットやチャーリ・マンガーの後継者候補、バークシャーハサウェイの投資ポートフォリオマネージャー Ted Weschlerと撮影★★

ノマド投資家 小泉雅史です。ところで、投資で失敗する人がどういう人か分かりました。ずばり、投資で失敗する人の特徴は「抽象的思考力」がない人です。抽象的思考とは具体的なものを「概念化」して考えること。

最近、日本の不動産価格が下がってきたので、数年ぶりに物件探しを再開しました。先日も不動産業者さんに物件を数件案内してもらいながら、色々近況を聞いていたところ、業者さんいわく、7〜8割の人が不動産投資では失敗あるいは若干の利益ぐらいなのだそう。理由を聞いてみると、多くの人はある成功した投資法を学ぶと、それを暗記して使おうとするそうです。

でも、これは無理があります。現実は投資案件ごとに状況が一つひとつ異なり、全てが同じということは皆無なので、学んだ投資法をそのまま使えることはありません。都度応用が必要です。ところが、失敗する人は業者さんの忠告も一切聞かず、ひたすらその学んだ投資の「公式」に当てはまる投資案件を探しまくるそうです。理由は簡単で、暗記なので応用力がゼロだからです。

悪徳業者はそういう公式に当てはまる不動産物件を無理くり作って売り込んでくるので簡単に騙されるわけです。その一例が社会問題になった「かぼちゃの馬車事件」です。

なぜ、その投資法の原理を探らないのだろうと思いましたが、業者の話を詳しく聞いていると、失敗している人には「抽象的思考力」がないということが分かりました。具体的な目に見える物は理解できる。でも投資法という概念化された抽象度が高いものは上手く扱えないのです。

そういう人たちは、ひたすらパターン認識しようとするので、いつも新しい魔法の公式を追い求め、回遊魚のように群れているそうです。そして、覚えた公式を概念として理解せずに物として現実に当てはめようとするので上手くいかないわけです。投資が面白いところは、そういう人がいるから儲かることです。