法定耐用年数オーバー物件にもフルローン融資を引く方法

ノマド投資家 小泉雅史です。先日、年内に投資予定の木造中古1棟アパートの融資契約が終了しました。決済日はなんと12月25日のクリスマスです。

 

今回はかなり好条件で融資頂けることになりました。では、なぜそのような好条件の融資を引くことができたのか?そのロジックについて少し書いてみようと思います。

 

まず、最初に押さえておきたいのは、金融機関の収益不動産融資の評価方法です。以下のような評価視点を持っています。

  • 物件が営業エリア内に存在するか
  • 築年が法定耐用年数内で残存期間があるか
  • 残存期間で融資した場合、収支が合うか(収益還元評価)
  • 土地+建物残存価格に一定の掛け目をかけて担保割れしないか(積算評価)
  • 他に補填できる収入はあるか(サラリーマンなら給与、事業者は他事業収入等)
  • 自己資金は豊富か(物件の最低2割程度)

 

このような条件をクリアする物件・融資先には融資が付きやすいです。しかし、全てに該当しないからと言って融資が全く付かないわけでもありません。例えば、法定耐用年数オーバーの中古物件の場合、一般的には融資期間が伸びず収益還元評価で収支が合わないことがほとんどです。また、建物価値も0円査定のため、積算評価でも担保割れを起こし、自己資金をかなり求められる場合もあります。

 

よって、そもそも耐用年数オーバー物件への投資は難易度が高めなのですが、融資を長めに出す金融機関に絞り、高いサラリーマン属性やこれまでの投資実績、補填可能収入や自己資金量を補完的に上手くアピールできれば融資の可能性も飛躍的に高まります。逆にこのような物件に融資を引けるようになると、他の投資家が買って来れないので、とても有利な投資を組み立てられるようになるのです。

 

では融資を引くコツですが、まずは法定耐用年数オーバーでも15年以上融資する金融機関を特定することが最も重要です。例えば、サラリーマンならス○ガ銀行やノンバンク系は多くの実績を持っています。実際、私も個人名義の物件では融資を受けていますが、サラリーマンの給与を担保に耐用年数を超えた物件で融資を引くことが可能です。高年収の上場企業社員なら数億円までの借入が可能なはずです。

 

但し、金融機関によって木造アパートには融資せずRCのみだったり、共同担保を要求されたりと融資条件は異なるので上手く使い分ける必要はあります。そして、その融資条件も頻繁に変わりますので最新動向に注意が必要です。

 

次に有効なのは、法人を設立して事業性融資を受ける方法です。金融機関のローン商品には「アパートローン」と言われるパッケージローンと「事業性融資」と言われるプロパーローンがありますが、前者は定型条件のローンで主に個人のサラリーマン向けに設計された商品です。規定条件に当てはまる物件には比較的簡単に融資が付きます。但し、定型外には基本的に融資しないため耐用年数オーバー物件の場合は融資を引くことが難しくなります。前述の金融機関の場合はサラリーマン属性や共同担保を入れることで融資してきますので、一般的にはそのような特定金融機関を利用します。

 

一方、後者の事業性融資は主に法人向けのオーダーメイド・ローンであり、完全に個別案件毎に融資条件が組まれます。この事業性融資を使って耐用年数オーバー物件を買うことは非常に有効な手法です。今回私が利用する融資もまさに事業性融資となります。

 

法人向け事業用ローンですから、投資事業が成功している限り融資金額に上限はありません。個人で行っている不動産投資とは桁違いに大きな融資も引くことが可能となってきます。法人を設立して企業レベルで不動産投資を行っていく「プロフェッショナル」として金融機関も見てくれますので、不動産投資事業を拡大して行く場合、この事業性融資を活用して行くことが必須となってくるでしょう。

 

さらに、これまでの投資実績や補填できる他の事業収入等があれば、今回のような全室空室且つ大規模修繕が必要な再生物件でもフルローンで融資する金融機関があるのです。そのような物件に投資できる投資家は限られて来るので、結果、売り手と有利な価格交渉が出来たり、未公開物件の情報を優先的に紹介頂けたり、成功確率が高い不動産投資が可能となってきます。実際、今回の投資物件には先に買付けが入っていましたが、私の方が優先されたという裏話もあります。そして、その究極の投資手法のひとつが耐用年数オーバーの中古木造アパート1棟再生投資となります。

 

次回は、今回投資する再生物件についてもう少し詳しく紹介してみたいと思います。

 

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