今回は少し違った角度から、「事業投資」の必要性について書いてみたいと思う。最近、日本の企業が海外の会社を買収して世界市場に打って出ているが、これは人口減少が見込まれる国内市場にはこれ以上の成長性を求められなくなっているからである。
私も外資系企業の日本法人で経営企画・財務・経理担当の役員、その後は海外事業担当をやっていたことがあるので実感するが、現地法人はできるだけローカルの人材に任せて、本社はそれら現法をグローバルで統括する持ち株会社となるべきである。そして現地から報告がある財務レポートを見ながらグローバル戦略を考えたり、グループ子会社のポートフォリオを入れ替えていったり、これはまさに事業投資会社の役割である。
海外現地企業を買収した場合、すでに既存のビジネスや組織があるため、一般的には企業の株式を保有して子会社化することになる。そのような海外展開がどんどん加速して売上比率で国内・海外が逆転してくると、海外市場毎に現地企業が製品のローカライズや販売を行うようになり、これまで日本で生産や販売を行っていたメーカーも、国内業務以外に海外現地子会社の管理やグローバル製品の研究・開発といったグループ本社機能の役割が増えていくことになる。
そう、感のよい方は分かったと思うが、これってやっていることはやっぱり「事業投資」なのである。日本の本社は製品、生産、販路などの事業補完も考えながら、事業キャッシュフローを積み増すために、海外事業に投資を行っていくことになる。そして、国内の少子高齢化を見越して海外にどんどん活路を見出していけば、日本の本社は世界に投資する「事業投資会社」的になっていくことを意味しないだろうか。
ではそのような潮流の中で、日本の社員はどんなスキルを身に付けてキャリアパスを作っていくのが有望だろう?私が考えるのは、ずばり「事業投資スキル」である。たぶん社内にそんなスキルを身に付けた人材は非常に少ないはずだ。そして、このスキルは普通にサラリーマンをやっていてもなかなか身に付けにくいスキルでもある。これは、私がサラリーマン役員をやっていて、その後ビジネスオーナー・投資家に転身して痛感したことだからだ。
事業投資スキルさえ身に付けてしまえば、会社内でもまず食いっぱぐれることは無いと思う。むしろ、事業部長や経営企画室への道も開けてくるはずである。こういった部門を経験するとヘッドハンティングから声がかかるようにもなってくる。
では、どうやってその「事業投資スキル」を得るのか?私が考えるアイディアは、「不動産投資」をして「不動産賃貸事業」を始めることである。理由は、1.不動産は身近であること。2.サラリーマンがローンを借りて買えること。3.事業の変動リスクが少ないこと。
個人的にはこのアイディアはとても面白いと感じている。私自身も不動産投資でセミリタイヤできるぐらい家賃収入を得ることができたし、投資した不動産で賃貸事業を行うことで必然的に事業投資スキルを磨くことができた。サラリーマンを続けていれば、給与と家賃収入のダブルインカムが手に入る。しかも、学んだスキルを活かして社内で出世すれば、給与アップも望める。さらに、老後の私設年金にもなる。
これ以上何があるだろうか?そして面白いことに、そのような視点で不動産投資を捉えている人がほとんどいないことである。まさに「人の行く裏に道あり花の山」である。
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