中古戸建を再生するデザインのコツ -

ノマド投資家小泉雅史です。今年の夏に手掛けた中古戸建の再生投資ですが、９月に無事リフォーム完成し、現在は賃貸募集に出しています。

詳しくはブログに掲載しているBefore/After画像をご覧頂きたいですが、瓦屋根で築４３年の老朽化した物件でしたので、あまり洋風にリフォームしてもコストは嵩み、良いテイストが出てこないと判断し、再生コンセプトは「和風モダン」にしました。

念のため、今回の再生物件の概要と修繕個所です。

住所：埼玉県熊谷市
土地： 31.4坪、建物 58.78平米（未登記部分込みで92.4平米）
築 43年
木造二階建て間取り 4DK

主な修繕個所：

全室天井・壁クロス張替、畳・襖替え、床張替、室内木部塗装、キッチン・洗面台入替、屋根・戸袋塗装、風呂天井塗装・タイル補修、蛇口交換、門塀塗装、外構フェンス設置、トイレ床張替、ウォシュレット設置、室内照明交換、ベランダ天井補修・床張替、玄関モニターフォン設置、庭雑草除去など

私の再生スタイルは、リフォームデザインを考える際、まずはネットの画像検索で気になる物件の写真を多数集め、パワーポイントにピンボード的にテーマ毎に貼っていきます。そして、出来上がった複数のピンボードを眺めながら、再生する物件の特徴が活きるような世界観や全体的なデザインコンセプトを構築していきます。

pinterestというWebサービスがありますが、まさに同様の作業をネットではなく、パソコンのソフト上で行っているイメージです。私は使っていませんが、もし皆さんは好まれるならpinterestを使うのもお勧めです。
以下、pinterestのサービス説明のサイト引用です。

“pinterestは、ピンボード風の写真共有ウェブサイトで、ユーザーはイベント、興味のあること、趣味などテーマ別の画像コレクションを作成し管理することができる。”

要は、自分の好きな画像を集めて世界観を他人と共有できる面白いサービスです。

話が少し逸れましたが、世界観やデザインコンセプトがある程度決まったら、次に作成したピンボード資料を基にリフォーム業者とデザインを実現する素材選びを行っていきます。リフォーム業者にも様々なタイプがあります。

例えば、デザイン提案力が強い業者もあれば、施工技術に特化した職人気質の強い業者もあります。費用に関して言うと、デザイン提案ができる業者は総じて高額です。逆に、施工技術に長けた職人業者はコストパフォーマンスがとても高い業者を見つけやすいです。

再生投資で成功するコツは、如何に物件を安く買うか、そしてその後の再生費用をどれだけ抑えるか、の２点です。私の場合は、コンセプト立案からデザインイメージ構築まで内製化することで、コストパフォーマンスの高い業者の選定が可能となりました。

実際には、デザインに基づいたリフォーム素材選定段階から業者に参加して頂くことで、素材・施工の専門家の視点から、さらに「たたき台デザイン」の洗練化を図り、同時に施工仕様の詳細も確定して行きます。結果、デザインイメージ通りのリフォームを行いながら、一方で手戻りなどの作業ロスや仕上がり不具合などのトラブルを減らし、最終的に大幅なリフォームコスト低減を実現しています。

じつは、不動産投資における物件再生プロセスは、私が以前いたＩＴ業界ととても類似していることに気付きました。私はＩＢＭという企業でＩＴを活用した企業変革コンサルタントをしていたのですが、その際、最終的にシステム構築に落とし込む過程で、複数の作業工程とそれを担う人材が必要となります。

具体的には、変革の全体コンセプトを立案する「コンサルタント」、システムデザインに落とし込む「ＳＥ」、実際にシステムを作る「プログラマー」です。私は最上流でしたので全体構想を練る役割でしたが、じつは、この上流から下流の工程によってクライアントに請求する人材単価も大きく異なるのです。

簡潔に言えば、上流が最も高額で下流に行くに従い単価は低下して行きます。つまり、コンサルティング・フェーズやシステムデザイン・フェーズを外注すると高額請求が届くというわけです。逆に費用を抑えようとする場合は、プログラミング・フェーズのみ外注すればミニマムコストで出来る可能性があるわけです。

もちろん、実際はそのように綺麗に切り分けはできませんが、できるだけ上流工程は内製化することで、スキル蓄積を図りながらコスト削減を図って行くことが可能となります。私はこのＩＴ業界の経験を不動産再生投資に応用しています。結果、不動産投資においても、コストを抑えた比較的高利回りの再生が実現出来ているというわけです。ぜひ、皆さんの物件リフォームの参考にして頂ければ幸いです。

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